どうも。たけしです。
今回は購買意欲を刺激するためにはどういったキャンペーンが良いのかという話をします。
まず、行動経済学で有名な「プロスペクト理論」を紹介します。
プロスペクト理論とは簡単に言ってしまえば、
「1000円もらった時よりも1000円落とした時の方が気持ち的にショックが大きい」
ことを説明した理論です。
広く言うと人間はお金を得るよりも失う方に意識を傾けているのですね。
これだけではありません。
実は人のお金に対する感覚というのは金額が大きくなると鈍ってくるのです。
例を出して説明します。
パターン1
あなたは今15000円の商品が欲しいです。今日お店に行ってみると、、、
なんと5000円に値引きされている!
あなたはすぐさま購入することを決めました。
パターン2
あなたは今150万の商品が欲しいです。今日お店に行ってみると、、、
なんと149万円に値引きされている!
あなたはもう少しじっくり考えるために購入を見送るのでした。
どうでしょうか。
人間はお金を相対的に考えているため、同じ1万円でも金額が大きいと感覚が鈍るのです。
では実践的に、この理論をマーケティングとしてどう活かせるでしょうか。
まずは「人が損するのを嫌う性質」から考えます。
キャッシュバックキャンペーンはこの理論から考えるとあまり良い方法ではなさそうです。
人はお金をもらってもあまり評価が高くないですから。
そうすると「これを今しないと損をするよ」といったキャンペーン(文句)が良いですね。
例えばエアコンを売ると想定しますと
「このエアコンを購入せず従来商品を使っていた場合、月々5000円損をします。これは1年間で6万円、5年間で30万円損をすると同じです。
家族での旅行を捨てて電気代に払いますか。
旅行代を節約したい方、ぜひこの商品を購入しましょう。」
こんな感じですかね。
次に人々の金銭感覚が鈍ることを考えましょう。
この場合、金額が大きいものを購入しにきたお客にはオプションをつけることをおすすめするのです。
例えば400万円の車を購入しにきたお客がいたとします。
あなたはすかさずオプションをつけることをお勧めするのです。
お客の金銭感覚は少し鈍っているので4,5万円くらいなら付けてくれるでしょう。
このときオプションを付けないことによる損失(デメリット)をそれとなく伝えると後押しとなるかもしれませんね。
…ということで長くなりましたが、今回は購買意欲を刺激する経済学を紹介しました。
人間は額が大きくなると感覚が鈍るっていうのは
そもそも大きい額を取り扱う機会があまり多くなく、
そのせいで尺度がよくわからなくなっているということも
あるかもしれませんね。
また、150万円が149万円になっても
あまりありがたみを感じないということも、
1500円が1490円になったような気分と
同じような視点で見ていて、
つまりは割引のパーセンテージで見ている
ような気がしますね!
あるふぁさん
コメントありがとうございます。
「大きい額を取り扱う機会が少ないから尺度が分からなくなる」という仮説は興味深いですね。僕に研究費が出るようになったら調べてみたいです。
割引をパーセンテージで考えてるのはありそうですね。例えば20円の商品の10円引きってすごいお得な感じしますね。
これはセールスするときに超使える手法です。
高いほうが売れるときもあるので感情は不思議です。
1980円よりも19800円の方が売れるとか!!
わっキーさん
コメントありがとうございます。
お役にたてると幸いです。しかし高いものの方が売れるというのは不思議ですね。
はじめまして、もりけんと言います。
毎回このブログを見てて、今回のプロスペクト理論のような、日常の何気ない人の行動心理的なものを認識、把握しそれを上手く利用する事で生活の質をより高める事が出来ると思いました。
その点、たけしさんのブログは分かり易く分量も短いので、すごくいいです。
これからもブログがんばって下さい!